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■玄米・米糠 発酵食品” が 炎症発がんと、がんの悪性化(転移能獲得)を抑制する 研究成果を発表
ガンの原因に「慢性的な炎症」が関わっています。 炎症を一般の方でイメージしやすいのは、「風邪をひいて喉が痛い」。 これは喉に炎症が起っている状態です。
慢性炎症というのは、炎症がずっと持続的・長期的に、どこかの場所で起っている状態を指します。
血管の中でも起りますし、脳の神経細胞でも起りますし、脂肪細胞でも起ります。 勿論、内臓でも起ります。
今回の鳥取大学の研究では、発酵食品摂取により、炎症が原因で起る、「ガンの予防やガンの転移を防ぐ」効果があるという内容の発表です。 特に大腸ガンに対しては、非常に関係があると思います。
この研究では、玄米を米麹で発酵させた物を使用していますが、発酵していない玄米・米麹では、ガンの発生や転移リスクを高める、「炎症」を、抑える効果はなかったそうです。
あくまでも、「発酵」という、麹菌による活動プロセスを経ないと、この効果はないと言うことが注目する点だと思います。
栄養だけでは語れない発酵の世界を垣間見ることができますね。
以下・・・記事内容のポイントを抜粋。
鳥取大学医学部 岡田太教授らが行った「玄米・米糠 発酵食品が 炎症発がんとがん悪性化(転移能獲得)を抑制する研究成果」が、学術誌 Journal of Functional Foods(Volume 88, January 2022, 104907)に掲載。
研究結果の概要
・炎症に由来する発がん(炎症発がん)動物実験モデルを使用。
・玄米・米糠 発酵食品を摂取すると、局所の炎症を抑制することで発がんも有意に抑制した。
・玄米・米糠 発酵食品の原料である発酵していない”米糠”は炎症を抑制せず、麹菌で発酵することにより始めて炎症抑制作用を発揮していることが示された。
・この炎症を抑える作用は、腸内細菌を介して発揮されることが分かった。
・マウスに発生するがん細胞は、玄米・米糠 発酵食品を摂取させておくと、肺転移する能力が有意に低かった。
・マウスに発生するがん細胞では体細胞変異を多数生じるが,玄米・米糠 発酵食品を摂取させておくと有意に抑制された。この効果は突然変異誘発剤を用いた実験でも確認できた。
以上のことから、玄米・米糠 発酵食品の摂取が腸内細菌を介して、抗炎症・抗突然変異作用を発揮し、炎症発がんとその悪性化を抑制していることが示唆された。
*以上、マウスおよび細胞を使った実験結果です
ちなみに・・・・麹とは、日本に生息するカビの一種を、蒸した米や麦・大豆などに付着させ発酵に用いる物で、これにより味噌等ができます。
日本の「国菌」に、指定されているようです。
麹菌である、このコウジカビは、蛋白質を分解する酵素や脂肪を分解する酵素。 デンプンを分解する酵素などを生成しますので、消化にもとてもいい働きをしてくれます。
発酵食品・・・素晴らしいですね。
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